■アジアを席巻する颱風(タイフーン)

缶ジュース……


それは人類の歩みの権化！



毎度毎度、世界各地の妙な物を飲み続けているわけですが、懲りずに第四弾です。

本日は世間では巨大モンスターを駆逐するゲームが発売されたみたいですが


自分はこの海外ドリンクを駆逐することで精一杯です



回復ドリンクどころか命を削りかねないようなジュースも今回は結構ありましたからね……

こちらが今回の対戦相手


見てくださいよコレ。この商品名からわかるヤバさ

何と言いますかね……なぜこれをジュースにしようとしたのか？という物ばかりなんですよね。
企画者はバカなんじゃないかな。


初回〜第三弾まではわりとフレーバー的に普通っちゃあ普通の、いたって常識的でしたが


今回は常識を超えてる



こんなものがあるから……こんなものが存在するから……

俺はレビューしなくてはいけないじゃないか！！！




ある意味ぶつけようの無い気持ちをぶつけるため、レビューしていきましょう。

■FREEZE

原産国：タイ





開幕からブースト全開です


この缶表面に書かれている文字はCHRYSANTHEMUM DRINK、つまり「菊ジュース」

菊だと！？　お盆に大活躍の菊の花だと！？　春菊の間違いなんじゃねえの！？


しかも下にはNO PRESERVATIVE(防腐剤不使用)の文字。
そりゃあ加工前に防腐剤の付いた菊を飲まされたら最悪ですが、本レビューは味重視なので健康に良いかどうかは別にいいです。

ちなみに原材料名には「砂糖、菊」と2種類しか書いてない。混ぜ物無し！



タブをひねって開封すると……





菊のにおい







すげー菊。どうにもならんくらいに菊。
花屋の店先か、お盆・彼岸の墓石の前みたいなニオイがする……。

しかも、中に何かうっすらと裁断された菊の花っぽいのが中に入ってる。色も菊だし。

とてもイヤな予感と共に口に運ぶと


菊


あとすっげー甘い。くせぇ。甘い。うわキツ。
原材料名の「砂糖、菊」に違わず、容赦の無い砂糖水の味。
甘さに押されるように流れ込む菊の味。



……この薬のような風味、どこかで飲んだことがあると思ったら、そうだ！　漢方薬だ！
カンゾウが入っている、苦いけど少し甘い(そして甘さが何の役にも立っていない)漢方薬だ！
前回のアレも薬臭いと評しましたが、あんな人工的なものじゃない。まさにこれは自然の薬の味。



とはいえ、結局のところマズイ。マズイっつうかキツイ。


すべて飲み干すまで、死んだ魚みたいな目で終始無言のまま飲み続けていました。

たった240mlのはずなのに温泉の大浴場のサイズを飲まされた胃の重み。タイの人の味覚はわからんね……。

■FOCO

原産国：タイ





菊に続き、タイ製ジュースふたたび


なんとあの高級食材「ツバメの巣」で作ったジュースです！　ツバメの巣"風"じゃなくて、れっきとしたツバメの巣のジュース。

しかし、その割に値段が異様に安かった。おいこれ本当に大丈夫なのか？



商品名が「Bird's nest　FLAVOURED ARTIFICIAL WHITE FUNGUS(ツバメの巣 白酵母味)」という何からツッコミを入れるべきなのか迷う名称なんですが、ここはあえて気にしません。

裏の原材料表示を見ると「燕の巣水、岩糖、白酵母菌」とそっけなく3つ載っているだけ。燕の巣水って何やねん？
岩糖もよくわからなかったので調べたところ、単に砂糖のデカイ塊だそうです。なるほど、"砂"糖に対して"岩"糖か……。
白酵母菌ってことは、ジュース作る段階で発酵とかやったということでしょうかね？


正直、菊がひどすぎたために気分ゲンナリなんですが、開けてグラスに注ぐとですね。






なんか浮いてる！！！！！






原材料通りなら、品名通りなら、これは……これは……ツバメの巣なのか！？
白酵母の影響か、ニオイはほとんど無臭なのですが、近づいてよく嗅ぐと麹みたいなニオイはうっすらする。


こえーよ、なんだよコレ


ニオイからヤバかった菊に比べて、ビジュアルでSAN値がゴリゴリ削られるツバメ。
飲んでみるとその味は


甘い


甘いというか、もう、砂糖水。水でうすめた水飴状態。
たしかに原材料名にはツバメの巣の水と砂糖がメインで書いてありましたが、ここまで砂糖水なのは予想外だった。

決してマズイわけではないのですが、甘さがドギツイために胃に全然入らない。(※トロワは甘い食べ物が少々苦手です)
白酵母味と銘打っている部分も相違なく、後味が米っぽいような麹っぽいような味です。

■ドリアンサイダー

原産国：日本





ここに来てついに姿を現した怪物

海外製缶ジュースを飲むレビューなのに、日本製をチョイスしちゃうくらい衝撃的。



ここに来てついに日本製ですよ。既に"海外の変なドリンク"って趣旨が崩壊。
今回のトリを飾るのがこれなのですが、ドリアンって……。


みなさん、ドリアン味の食べ物って食べたことありますかね？

昔の話なんですが、トロワの高校生時代の友人が、バリ島直輸入のドリアンキャンディーなる狂った珍品を持ってきたことがありました。
あれは臭かった。超臭かった。臭すぎて味が全然わかんねぇの。


ドリアンはこんなニオイなのかと、そう覚えました。



わかりやすく言えば、プロパンガスの香り


正直キャンディーもトラウマレベルで大概ひどかったわけですが
そうか……ドリアン味か……。気が滅入る。


菊もツバメも飲んだんだから、嫌々ながらも飲まざるを得ませんな！
ということでフタを開けたのですが……








くっせぇ！！！！









ドリアンのニオイだ！！！！










今甦る、あの時とまったく同じプロパンガスみたいなドリアン臭！
それでもまだ、嗅ぎ知ったニオイなので、菊ジュースほどではない。

とにかく飲まなければいけないので口を付け、意を決して炭酸を流し込みます。すると……



ん？


味は普通だな



普通のサイダーのような、アップルサイダーのような、そんな感じのフレーバー。
口に入れるとニオイがまったくしなくなりました。ただゲップするとニオイが舞い戻りますが。



も、もしや、ドリアンサイダーとはドリアンの臭さを再現しただけのサイダーなのか！？



正直味のほうもドリアンキャンディー並にヤバイのだと思っていましたが、飲んだら普通なのかい。
ある意味ガッカリドリンクじゃねえか！

結局、菊やツバメ以上の速度でガンガン飲みました。
ドリアンの臭さを再現できている点は良いのですけど、このコーナーのオチ担当にするほどのインパクトは無い。


というより、今回の場合は菊ジュースがぶっちぎり最凶だったのが一番大きいのかもしれない。
東南アジアはすごいわ。

■まとめ



菊、ツバメの巣、ドリアン

たった3種類のジュースなのに圧倒的威力


ランク分けすると菊＞ドリアン＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞超えられない壁＞＞＞＞＞＞＞＞＞ツバメの巣


ドリアンは名前のインパクトでラストとして持ってきましたが、正直言えば最初の菊を最後にすれば良かった。

菊のダメージがデカすぎたせいで他の評価が下がったような気がしないでもない。
菊はもういいわ……二度と飲みたくないわ……。

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