ありす「橘流イタリアンの!」 桃華「リベンジですわ!」





モバP「桃華ー、まゆー、打ち合わせするぞー」

まゆ「はぁい♪」

桃華「はいですわ!」

モバP「今度、まゆが出ているファッション誌に桃華も出ることになった。その号ではまゆ&桃華の二人に出てもらうことになる」

モバP「で、先方は今月の特集はコレ! みたいなものは今のところ無いらしく、出演するモデルに案を出してもらって、そこから何にするか決めるみたいだ」

桃華「つまり、ていの良い他力本願ってことですわね?」

モバP「そう言ってやるな」




櫻井桃華(12)



佐久間まゆ(16)






ちひろ「はい、お茶どうぞ」

モバP「ありがとうございます、ちひろさん」

まゆ「ありがとうございます♪」

桃華「感謝いたしますわ♪」

社長「千川くーん、私にもー!」

ちひろ「社長はさっき出したお茶がまだコップにいっぱい残っているじゃないですか」

社長「おっと、そういえば全然飲んでなかった!」

モバP(相変わらず、その場のノリだけで突っ走るなこの人は……)




まゆ「まゆ達が決めて良いんですかぁ?」

モバP「何でも言って良いぞ。といっても、最終的に決めるのは先方だし。でも言えば通るかもしれないからな」

桃華「まあ、とても魅力的なお話ですわ。何にしましょう」

まゆ「でも……何でも良いと言われると意外に浮かばないんですよねぇ……」

モバP「案はタダだから、思いつくままにどんどん挙げてくれ」

社長「ビキニ!!」

モバP「社長は黙っていてくださいね」




ありす「おはようございます……」

ちひろ「おは……あれ? ありすちゃん?」

モバP「ありす、どうしたんだ。今日は何もないから休みのはずだけど」

ありす「……」

モバP「二人とも、ちょっとストップな。ありす、うつむいているけど何かあったのか?」

ありす「……Pさんっ!!」

モバP「のわっ!!」




まゆ「!?」

桃華「!?」

ちひろ「あ、ありすちゃん」

社長「おぉ〜、ガバっと抱き着いたね。トレンディードラマの山場みたい」

モバP「よしよし、大丈夫だぞ。悩みがあるなら遠慮無く話して良いんだ」

モバP「俺に解決できる範囲なら力になろう」

ありす「……」




橘ありす(12)






ありす「Pさん……」

モバP「うん」






ありす「どうして……」






ありす「どうしてイチゴは料理に合わないんですか?」






モバP「は?」




モバP「うん、もう帰って寝た方が良いな」

ありす「何でですか! 遠慮無く話してって言ったじゃないですか!」

モバP「それは俺が解決できる範囲を超えているから無理だな」

ありす「こっちは真剣なんです」

モバP「まぁ落ち着けって」

ありす「むぅ……」




まゆ「ありすちゃん、何があったの?」

桃華「そうですわ。ありすさんがそこまで逼迫するなんて余程のことでないとありえませんわ」

モバP「そうだ。どうしたんだ。イチゴの時期は終わったぞ」

ありす「ちょっと思うところがあって……」

ちひろ「思うところ?」

社長「悩み多き乙女。お年頃だねぇ橘君も」




モバP「なんとなく、っていうけどある程度理由が想像できるんですけどね」

まゆ「本当ですかぁ?」

モバP「うん」

モバP「料理番組だろ?」

ありす「……」

モバP「そうだろう?」

モバP「せやろ?」

ありす「そうですよ。しつこいです」




桃華「料理番組……」

社長「おぉ、アレだな、橘流イタリアン! 見ていたよ私も」

まゆ「橘流イタリアンって、あのイチゴの?」

ありす「渾身の料理、イチゴパスタ。イチゴピザ。牛肉のイチゴソース煮込み」

ありす「おいしいものとおいしいものを足せば、間違い無くおいしいものができる……」

ありす「そう思っていた時期が私にもありました」




モバP「話題にはなったんだから良いじゃないか」

社長「そうそう。それで知名度はズドンと広まったよ!」

ありす「世紀の大発見をしてニュースになるのと、犯罪を起こしてニュースになるのは意味が違うんです」

ありす「下手くそで変な料理を作って話題になるのは納得いきません!」

モバP「気持ちはわからなくも無いけど」

社長「イチゴが強かっただけで、料理は成功していたと思うが」

ちひろ「私もあとで見ましたけど、盛り付けも綺麗にできていましたよね」




モバP「そうだ。味の評価はともかく、実質初めての料理にしては上出来だったと思う」

モバP「本当の下手くそっていうのは、米を洗剤で洗う、まな板の破片が混ざる、プライパンから火が出る……」

モバP「漫画みたいな表現をマジでやらかすんだぞ?」

ありす「そ、そんな人いるんですか?」

モバP「身内にはいないけど、ネットにあるメシマズ嫁の話は戦慄する」




モバP「その点ありすはどうだ。塩と砂糖を間違えたり、ピザが備長炭みたいになったりしたか?」

ありす「いえ、そういうのは無いですけど……」

モバP「イチゴの味と見た目のインパクトがすごいことになっていただけで。三品とも料理として完成していたんだ、パスタもピザも煮込みも」

モバP「変……って言われたら何とも返せないけど、断じて下手くそではない!」

モバP「ありすは自分らしい料理をした。自信を持って良いぞ」

ありす「自分らしい……えへへ」




ちひろ「でも、ありすちゃんはその後また料理番組に出ましたよね?」

モバP「出ました。収録の時、一緒に桃華も脇から見ていたよな」

桃華「はい。ありすさんはテキパキと料理できていましたわ。練習のたまものですわ」

モバP「みずからイチゴ料理を封印して挑みましたよ、この子は」

ちひろ「成功したんですか?」

モバP「もちろんです! が、前回のインパクトが強すぎたせいか話題にも何もなりませんでしたが」




ありす「雪辱戦にはなりました」

ありす「けれど普通に作って成功しても、イチゴ料理で成功しなかった事実に変わりはありません」

ありす「『試合に勝って勝負に負けた』というのは、こんな時に使う言葉なんでしょうね……」

ありす「だから教えて下さいPさん! 何故イチゴは料理に合わないんですか!」

ありす「イチゴは! あんなに! おいしいのに!!」

まゆ「はい、ありすちゃん深呼吸しましょうね深呼吸」

ありす「すぅー……はぁー……」




ありす「すいません、取り乱しました」

桃華「ようやく、いつも通りのありすさんになりましたわ♪」

ちひろ「イチゴがかかわると豹変するんですね」

モバP「これも彼女の魅力ですよ」

社長「なるほどなぁ」

ありす「Pさん、改めて聞きますが、どうしてイチゴは料理に合わないんでしょう?」

モバP「合わない理由か……うーん」









ありす「はい?」

モバP「虎は……なにゆえ強いと思う?」

モバP「もともと強いからよ」

ありす「はぁ……」

モバP「イチゴは……なにゆえ料理に合わないと思う?」

モバP「もともと料理に合うような食材ではないからよ」

モバP「ありすはもともとイチゴが好きだから、このような失敗をするまで気付けなかったのだ」




ありす「そんなことありません!」

ありす「イチゴのショートケーキ、ジャム、コンポート、イチゴミルク。すべて甘くておいしい食べ物です!」

モバP「よく考えてみろ。それ全部お菓子か、それに準ずる甘味だ。あとショートケーキはどちらかというとクリームがメインだ」

ありす「ぐぬぬ」

モバP「イチゴを使った塩気のある料理……は思い当たるのが、あるにはあるんだど」

ちひろ「あるんですか!?」

ありす「どういう料理ですか?」

モバP「いや、あれはやめたほうが良い……」




ありす「私はどうしてもリベンジがしたいんです」

ありす「イチゴはもう時期外れだから無理がありますが……」

ありす「また料理をしたいんです。それも果物を使って」

ありす「甘い果物だって充分料理として通用することを証明したいんです!」

モバP「そうか、弔い合戦がしたいんだな」

ありす「そんな無残に散ったような物言いはしないでください。実際台無しになりましたけど」




モバP「また料理番組に出たいってことかな?」

ありす「いえ……別に全国の人を対象にしているわけではないので」

ありす「わずかな、身近な人にわかってもらえれば良いんです。果物でも料理として成立するってことを……」

ありす「なので、私が果物料理を作りますから、Pさん食べてください」

モバP「えぇ、俺ぇ!?」

社長「P君、今のリアクションはニャンちゅうにそっくりだったよ」

ちひろ「私も思いました」

モバP「そういうのは求めてないからいいです」




モバP「それ俺が食べるの? 桃華達とかちひろさんとかのほうが、女同士で気兼ねなく話せるんじゃない?」

ありす「桃華さんやまゆさん、ちひろさんだと感想に気を遣ってしまって、正直な感想が聞けないかもしれないので」

社長「私は?」

モバP「いや、社長が小学生女子にごはん作ってもらったって奥さんに知られたら、夫婦仲に亀裂ができますよ」

社長「君には私と妻の関係がどう映っているんだ一体」

ありす「なので一人暮らしで自炊している異性のPさんなら、忌憚の無い意見をくれる気がします」

モバP「そんなもんかな」

ありす「そうなんです!」




桃華「Pちゃま、Pちゃま」

モバP「はいはい」

桃華「もうっ、Pちゃまは鈍すぎですわよ!」

モバP「えっ、俺何かした?」

桃華「ありすさんは、とにかくPちゃまに手料理を振る舞って差し上げたいんですの。だからわたくしと練習していたのですから」

モバP「そうなの?」

ありす「そうですよ。せっかく練習したんですから」

モバP「なるほど、ありすは頑張っていたもんな。そういうことなら楽しみにしておく」




モバP「ただし! 忌憚の無い意見を求めておられるなら、覚悟はよろしいかな? ククク……」

桃華「Pちゃまがノリノリで悪役みたいなセリフを」

まゆ「こういうPさんも……なかなか良いですねぇ♪」

モバP「手前、生来より“塩気のある料理に入った果物”の類、つまりは……」

モバP「酢豚のパイナップル。サラダのリンゴ。冷麺のスイカ。それらが好まぬ人間に候」

モバP「とどのつまり、果物を使った料理でこのPを納得させるハードルは高い。いざ心して参られよ!」

モバP「……というノリは冗談だとして、ありすが一生懸命に作ったなら、それは努力の結晶だ。期待している」

ありす「ありがとうございます! 気合入れます」




モバP「ところで、何を作るかとかそういうのは決まっているの?」

ありす「特にまだ何も……。場所もどこにするか」

モバP「そうか。社長、事務所の給湯室って軽い料理ならやっても良いですかね?」

社長「狭いし小さいから、そこで出来る範囲でなら良いよ」

社長「でも子供だけの火の使用はダメ。私とかP君とか、大人がこの場にいるならOK」

ちひろ「そうですね。安全面でも大人がいたほうが」

モバP「だそうだ」

ありす「わかりました。少しの期間待っていてください、本当の果物料理をごちそうしますよ」




まゆ「ありすちゃん。ちょっと」

ありす「何でしょう?」

まゆ「果物料理って……それ大丈夫なの?」

ありす「大丈夫です。あの時は立てた理論やレシピ通りにやれば完璧という、その慢心があったから失敗しました」

ありす「しかしPさんは、私に自分らしい料理をしたと言ってくれました。今回は自分を信じます! あとレシピは無いです!」

まゆ(無いんだ……)




まゆ「それはねぇ、うーん……」

ありす「ダメでしょうか?」

まゆ「料理慣れしていない人ほど、レシピ通りに作ったほうが良いのよねぇ……」

まゆ「そこから既存の料理をレシピ通りに作る。レシピを見ないで作る。料理をアレンジする……」

まゆ「そして、オリジナル料理を考えてレシピ無しで作る、ってステップアップするのが定石よ?」

まゆ「ひどいこと言うことになるけど、今のありすちゃんはこのまま一週間経ったら失敗すると思う……」




ありす「やっぱり、そうなんですかね……」

まゆ「一週間後にぶっつけ本番する気だったんでしょう?」

ありす「な、なぜわかったんですか!?」

まゆ「ふふ、生真面目なありすちゃんなら、自分らしくってところを重視しすぎてそうするのかなぁ……って♪」

ありす「まゆさん、すごいです……そこまでわかっているなんて……」




まゆ「ねぇ、ありすちゃん……」

まゆ「色々教えてあげようか、お料理のこと」

ありす「え?」

まゆ「一週間後にPさんに褒めてもらうために、一緒にお料理の練習やお勉強してみない?」

ありす「ま、まゆさん! でも一体どうして、そこまでして私に……」

まゆ「うふふ……Pさんの笑顔が見たいのはあなただけじゃないの♪ 理由はそんなところかなぁ」

ありす「……!」




ありす(そうだ、私は音楽には力があると思って、それでみんなを笑顔にするためにアイドルになったんだ)

ありす(じゃあ……マイクを離してステージを降りたら、そこから先は笑顔にしなくても良いの?)

ありす(否ッ!)

ありす(どんな時でも、みんな笑顔にしてあげたい)

ありす(それは歌やダンスじゃなくて、料理という手段に変わっただけの話……)

ありす(料理でも笑顔にできるはず! Pさんを笑顔に!)

ありす「……うん」




ありす「聞くところによると、まゆさんはお料理がとても上手だとか」

ありす「是非ご教示をお願いします!」

まゆ「私で良ければ、うふふ、良いわよぉ♪ じっくり勉強しましょう……」

桃華「ちょっとお待ちになってくださいまし!」

ありす「だ、誰ですか!? 姿を現しなさい!!」

桃華「ずっと目の前におりますの」

ありす「知っています。一度言ってみたかったんです、これ」




桃華「それはわたくしも参加してよろしいのでしょうか?」

ありす「桃華さん。あの、今回は私が……」

桃華「承知しておりますわ。今回はありすさんがPちゃまのためにお料理を作るんですもの。主役はあなたですわ」

桃華「でも、次回以降にわたくしがPちゃまへお料理を振る舞うために、一緒にお勉強することは問題無いはずですわ♪」

ありす「桃華さん……! わかりました。まゆさん、二人でお願いします!」

まゆ「はいはい♪ 仲が良いですねぇ、二人とも♪」




まゆ「今週はみんなお休みみたいだから、まず最初に週末に事務所に集まりましょう」

桃華「ここにですの?」

まゆ「そうよぉ。ちょっと、お料理の前にやりたいことがあって」

ありす「材料の準備ですか?」

まゆ「うふふ……今のありすちゃんに必要なことをやりましょう♪」

ありす「私に、ですか」




週末 事務所


ありす「こんにちはー」

桃華「あら、ごきげんようですわ♪」

まゆ「いらっしゃい、ありすちゃん」

ありす「あ、お二人とも早いんですね」

桃華「わたくしが来たのはつい先ほどですわ。一番はまゆさんですの」

まゆ「私はちひろさんから鍵を預かりましたからねぇ」

ありす「そうだったんですか。じゃあ早速始めましょう!」




まゆ「はい、それではこれから、ありすちゃんと桃華ちゃんを対象にした料理の座学勉強を始めたいと思います♪」

桃華「座学?」

まゆ「そう、座学。料理は作るものだけど、作る以外も大切なことがいっぱいあるんだから」

まゆ「それをありすちゃんのイチゴ料理から学んでいきたいと思います」

ありす「失敗した橘流イタリアン……あれから学べることがあるのでしょうか……」

まゆ「失敗したからこそ、学べることがあるんじゃない?」

ありす「そうですね、それもあるかもしれません!」

まゆ「うんうん。元気があって前向きでとても良いですよぉ♪」




まゆ「では、本日の講師を務めます。Pさんのためなら、たとえ火の中水の中」

まゆ「仏と会えば仏を斬り、鬼と会えば鬼を斬る。佐久間まゆ先生です♪」

ありす「まゆ先生!」

桃華「まゆ先生!」

まゆ「はぁい♪」




まゆ「ありすちゃんが作ったイチゴ料理……不出来に終わってしまったんですよねぇ? 何故でしょう?」

ありす「それはイチゴを使ったから……」

まゆ「本当にそう思う?」

ありす「えっと、どういうことですか?」

まゆ「これから、その答えをみんなで探しましょう。答えが解れば、次に同じ失敗を繰り返すことは無いんですから」

まゆ「私もね……最初は焦がしたり失敗すること多かったから……」

まゆ「でも、何で失敗したんだろうって思って、その原因を一つ一つ解消したら、もう失敗しなくなった」




まゆ「ただ作るだけじゃなくて、手を休めて振り返るのも重要」

まゆ「ありすちゃんが失敗したのはイチゴを使ったからじゃない。料理慣れしていないから失敗しただけ」

まゆ「次に作る時にその失敗をしないため、一緒にお勉強して、Pさんが喜んでくれるものを作ってみましょう?」

ありす「はい!」

桃華「わかりましたわ!」




ありす「まゆ先生! 始める前に一つ良いですか!」

まゆ「はい、何でしょうか?」

ありす「Pさんが“あるにはある”と濁したイチゴ料理のこと、何かご存じですか?」

まゆ「あぁ……アレね……」

ありす「ご存じなんですね!」

まゆ「うん、まぁ、私も知っていることは知っているかなぁ。作ったことは無いけど」

まゆ「実際に作らなくて良いから、そんなものがあるんだなぁ、程度に聞いてね?」




まゆ「Pさんが言いたかったのは、たぶん2014年3月17日放送のNHKの番組『きょうの料理』で出た料理のことだと思います」

まゆ「その回ではイチゴを使った和食を三つ作りました。それは……」

まゆ「いちごの酢豚」

ありす「!」

まゆ「いちごとまぐろのわさびあえ」

桃華「!?」

まゆ「鶏肉のいちごソース」

ありす「これからはNHKさんの番組はごひいきにします」

桃華「なぜか頭が痛くなってきましたわ」




いちごの酢豚



いちごとまぐろのわさびあえ



鶏肉のいちごソース






まゆ「それはそれとして今は置いておきましょうね」

まゆ「プロのシェフが作ったものですから、どちらにせよありすちゃんには難易度が高いと思います」

まゆ「細かいところから少しずつ、できることを進めて行きましょう」

まゆ「それでは、まずありすちゃんが失敗したイチゴ料理を一つずつ挙げて言って、どこが失敗に繋がったのかみんなで考えましょう♪」

まゆ「私達二人はありすちゃんが出た料理番組は見ていないから、結果しか聞いていないの。どういう料理を作ったか、その手順も含めて説明して欲しいんだけど……」

ありす「わかりました。では、順を追って話します」




【ケース1:イチゴパスタの失敗要因】


ありす「最初はイチゴパスタ。このイチゴパスタは三品の中でも最も自信のあった料理です」

ありす「まるでデザートのようなパスタがあっても良いんじゃないかと考えたからです」

桃華「たしかに、パスタといえばホワイトソースやトマトソースばかりですものね」

ありす「今考えると、こういう余計な発想したから失敗した気も……」

まゆ「そんなこと無いですよぉ? 料理は、その発想から新しいものが生まれるんですから」

ありす「そういうものでしょうか……。あ、作り方はこうです」




イチゴパスタの作り方


1:たっぷりの水と塩でパスタを茹でる

2:ホイップクリームとイチゴジャムを混ぜてソースを作る

3:茹でたパスタとソースをからめて、全体をピンク色にする

4:さらに盛り付けて、彩りにブルーベリーとイチゴを乗せる

5:周りをホイップクリームでデコレーションして完成


桃華「な、なるほど……」

まゆ「随分その……甘そうなパスタで……味のほうはどうでしたか?」

ありす「塩茹でパスタのしょっぱさと、イチゴクリームのスイートさが、さながら倦怠期の夫婦のようでした」




ありす「先生、これは何がいけなかったのでしょうか……」

まゆ「色々と気になる部分はあるけど、原因はたぶん麺だと先生は思います。そのままからめたでしょう?」

ありす「はい。アツアツなのに甘くて気持ち悪いし、クリームが熱でびちゃびちゃになりました」

まゆ「茹でたての麺に生クリーム混ぜたら、それはそうなりますよねぇ……」

まゆ「甘い物は当然冷えていたほうがおいしいですから、麺を冷やせばクリームも溶けないでしょうし」

ありす「冷やす! その手が!」

桃華「冷やしても生クリームと麺が合うのでしょうか……」




まゆ「一つ目の答えが出ましたね?」

ありす「はい」



結論:麺は冷やす



桃華「とりあえず第一段階終了ですわね」

まゆ「はい。次に二つ目の料理の原因を探してみましょうか」




【ケース2:イチゴピザの失敗要因】


桃華「デザートピザですわね! わたしくも食べたことがありますわ!」

ありす「本当ですか?」

桃華「ええ、ピザ専門のレストランでは、フルーツを使用したケーキのような甘いピザも売っておりますの♪」

まゆ「宅配ピザチェーンのナポリの窯でも『いちごのデザートピッツァ』っていうピザがあるんですよぉ」

ありす「へぇ……意外とみんな考えることは同じなんですね」

まゆ「じゃあ、ありすちゃん、レシピをお願いします」




イチゴピザの作り方


1:ピザクラスト等、既製品のピザ生地を用意する

2:生地にトマトケチャップをかけて、その上から乾燥ハーブ粉末を加えて混ぜてまんべんなく生地全体に塗る

3:半分に切ったイチゴを自分の好きなように配置し、隙間にルッコラの葉を配置する

4:オーブンで焦げ目が出るまで焼く

5:焼けたらケーキの要領で生クリームを好きなようにデコレーションして完成


桃華「普通のピザにイチゴと生クリームを加えたんですの!?」

まゆ「これはなんとも……」

ありす「あれ? デザートピザというのはこういうピザじゃないんですか?」

桃華「全然違いますわ!!」




ありす「味はというと、ハーブの効いたケチャップの味と生クリームが互いに牽制し合い、口の中が川中島の合戦になりました。八幡原の戦いはきっとこんな感じだったのでしょう」

まゆ「まぁ、ケチャップと生クリームはね……」

桃華「どのような発想からこの合わせ方に行き着きましたの?」

ありす「パスタの逆の考えです」

ありす「甘味と塩味のバランスを取れば、化学反応が起きるんじゃないかなと思って」

ありす「結果的にバランスは生まれたんですが……拮抗しすぎてひどいことになりました」

桃華「当たり前ですわ……」

まゆ「り、料理は発想から道が開けるものですからねぇ……?」



ありす「先生、どうでしょう!」

まゆ「これの原因は、ケチャップじゃないでしょうか」

ありす「味付けということですか!」

まゆ「生クリームやイチゴの味と、ケチャップの酸っぱさしょっぱさは相性が悪すぎると思います……」

まゆ「さっき言ったみたいに、全部甘くしてデザートみたいにしたら?」

まゆ「ケチャップの代わりにイチゴジャムを使って、デコレーションはそのままで。ルッコラの代わりにミント乗せたりとか」

ありす「そうか……中途半端にしないほうがおいしくなるんだ……!」




ありす「何事もバランスが大事だと思っていましたが、そうでも無かったんですね」

桃華「時に一方向に偏ることも、魅力になる場合があるのですわ」

ありす「料理とアイドルは表裏一体ですね」



結論:味付けは欲張らない。中途半端にしない。



まゆ「二つ目も解決、っと」

桃華「結構刺激的なのが出てきましたけど、まだあと一つあるのですね……」

ありす「すいません。でも、これを乗り越えてPさんを喜ばせたいんです! お願いします!」

まゆ「大丈夫、ちゃんと最後まで見てあげるから焦らずにいきましょうね♪」




【ケース3:牛肉のイチゴソース煮込みの失敗要因】


まゆ「牛肉の……」

桃華「イチゴソース……?」

ありす「お二人とも、タイ料理のカオ・パット・サパロットを知っていますか?」

ありす「パイナップル入りのチャーハンなんです。その料理は」

ありす「他にもタイではマンゴーやパイナップルなどの果実を使用したソースを料理に使っているそうです」

ありす「私は思いました。パイナップルのチャーハンがおいしいなら、イチゴの肉料理はもっとおいしいはず、と」




牛肉のイチゴソース煮込みの作り方


1:冷蔵庫から出して常温に戻した牛もも肉ブロックの表面を叩き、塩とコショウを振っておく

2:さいの目切りで細かくした大量のイチゴとグラニュー糖、少量のレモン汁を鍋に入れる

3:ある程度イチゴの形が無くなるまで混ぜながら煮立たせる

4:ももブロックを鍋に入れ、イチゴ味を付けるためにしっかりと火を通す

5:肉を皿に移して切り分け、イチゴソース煮汁をかけて完成


桃華「あー……」

まゆ「うん……」




ありす「酢豚のパイナップルはお肉を柔らかく、そして味を調えるためにあります」

ありす「だから、イチゴ煮込みにすることでお肉は完璧な料理になる……と予想していました」

ありす「が、いざお肉を入れて煮込んだ後、フタを開けてニオイを嗅んでみたら」

ありす「『あ、これあかんやつや』ってなりました」

桃華「当たり前ですわ!!」

ありす「ちなみに食べたら、口の中で超新星爆発を起こしました」

まゆ「牛肉の臭みと肉汁、イチゴの酸味と砂糖の甘み……想像すらしたくないですねぇこれは」




ありす「私はニオイを嗅いだ瞬間に思ったんです……」

ありす「Laa shay'a waqui'n moutlaq bale kouloun moumkine.」

ありす「料理に真実は無く、許されぬことなど無いと」

桃華「この料理だけは正直許されざるものだと思いますわ」

まゆ「雫さんが泣きかねないですね」

ありす「……観ていないことを祈ります」




及川雫(16)



※今回未登場




まゆ「今回の原因は……もう何と言って良いのか……」

まゆ「しいて言うなら、イチゴを煮込んだことが……」

ありす「イチゴ味の牛肉ってよく考えたら気持ち悪いですよね」

桃華「それって普通、料理する前に気付くものではありませんの?」

まゆ「オレンジソースがけとかブルーベリーソースがけとかはあるけど、煮込むのは聞いたことが無いですねぇ……」

ありす「さっきの『鶏肉のいちごソース』は違うんですか?」

まゆ「あれはいちごソースを最後にかけるだけだから」



結論:余計なことはしない



ありす「真理ですね」

桃華「真理ですわ」




まゆ「イチゴ料理三品の答え、出揃いましたね? みなさん、どのような答えだったでしょうか?」

ありす「甘くするなら温めず、味付けを中途半端にせず」

桃華「考え無しに余計なひと手間を加えない、ですわね!」

まゆ「そういうこと。二人とも飲み込みが早いですねぇ♪」

まゆ「桃華ちゃんも今回のは参考になった?」

桃華「ええ、もちろんですわ。これで失敗するかもしれない要素を、未然に取り除くことができましたもの」

まゆ「今回の結果を踏まえて作れば、きっと成功するはずだから、頑張って」

ありす「はい、自信が出てきました! 絶対にPさんの舌を納得させてみせます!」




数日後 事務所


モバP「今日はありすが特製料理を、この事務所で振る舞ってくれるそうです」

モバP「超不安」

ありす「それは聞き捨てなりませんね!」

桃華「そうですわPちゃま! たしかに、その点はフォローしかねますが、そんなはっきりとおっしゃるものではありませんんわ!」

モバP「いや、だって橘流イタリアンの時は俺見てたし。あと食ったし」

ありす「あれから特訓したんです。今回は一味も二味も違いますから。物理的に」

モバP「物理的に違うと余計不安なんだよなー」




モバP「それにしても、まさか今日急に言われるとは思わなかったッス」

ありす「サプライズのほうが面白いかと思って」

モバP「その気持ちはわかるわ」

モバP「ただ、今日食べる用の弁当作ってきちゃった。誰か食べる?」

まゆ「それ……まゆがいただいても良いですかぁ……?」

モバP「いいよ」

まゆ「ありがとうございます♪ Pさんの手作り……うふふ♪」




ありす「実は材料は一人前しか用意していなかったんです。すいません……」

まゆ「本当は全員分作ろうとしていたんですけど、まゆ達が止めました。まずは一人前だけ作ったほうが良いって」

ちひろ「そうだったんだ。私達は良いのよ、ありすちゃん」

社長「そうだぞー。P君のために作ってあげるんだから、全力でP君におみまいしてやりなさい」

モバP「ちょっと! おみまいって何ですか、おみまいって!」

社長「パンチの効いた料理が来るんだろうなと思って」

モバP「彼女の成長ぶりはすごいんですから」

ありす「そうです。あっと言わせます」



ありす「では、お昼になったので作ってきます」

まゆ「火を使うので、まゆも給湯室に同行しますね」

モバP「そうだな。怪我しないように見ていてくれ」

まゆ「わかりました♪」

ありす「Pさん、タイタニック号に乗ったつもりで待っていてください」

モバP「それ期待して良いのか悪いのかどっちなんだ……」




ありす「給湯室の、このスペースでの料理……何かわくわくします」

まゆ「材料はちゃんと揃っている?」

ありす「もちろん。これを使います」









まゆ「こ、これは……」

まゆ「念のために聞くけど、これで間違ってないのよね……?」

ありす「はい!」

まゆ「そう……まぁ、ありすちゃんの思うがままにやってみれば良いと思うよ」

ありす「大丈夫です。きっとうまくいきます」

ありす「さぁ、ここからは私のステージです!」




料理用BGM(ジャングルクッキングのテーマ)

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm6694184




十数分後 事務所


社長「さてさて、どんな料理が出てくるのか」

ちひろ「お肉の焼けるようなニオイとかはしませんね」

モバP「あのスペースで作りますし、そこまで凝ったものでは無いでしょうね」

社長「櫻井君は何を作るのか聞いていないのかい?」

桃華「ええ、わたくしもまゆさんも知りません。知っているのはありすさん本人だけですわ」

社長「なるほどねー。楽しみだねP君?」

モバP「そこで俺に振るんですか」

社長「ドッキドキでしょう?」

モバP「そりゃあドキドキもしますよ。いろんな意味で」




ありす「お待たせしました!」

モバP「早っ! もうできたの?」

ありす「練習しましたから」

ありす「どうぞ見てください! イタリアンの失敗を乗り越えた、この私の力を!」







モバP「そうめん?」

ちひろ「そうめんですね」

桃華「そうめんにしか見えませんわ」

社長「よくある、付け合せに缶詰みかんを乗せたそうめんだね」

ありす「違います。見た目はそうめんですが、ただのそうめんでは無いのです」

まゆ「……はい、一応そうめんでは無いんですよ」

モバP「一応って?」




ありす「桃華さん、まずは試しに一口いかがですか?」

桃華「Pちゃまではなく、わたくしが? わかりましたわ。いただきます」

モバP「どうだ、桃華」

桃華「ふむ……うーん……」

桃華「ん!?」

モバP「桃華!?」

桃華「あ……」

桃華「甘い……!」




モバP「甘い!?」

ちひろ「そうめんなのに!?」

社長「どういうこっちゃ……」

まゆ「やっぱり甘い麺になっていたんですね」

モバP「まゆ、ありす、これは一体なんだ?」

まゆ「ありすちゃん」

ありす「はい。これが、失敗を踏まえた、進化した料理です」




ありす「橘流イタリアンの失敗はおもに三つ」

ありす「アツアツ料理と甘いものを合わせたこと。理論だけを考えてバランスを取ろうとしたこと。変に一工夫加えたこと」

ありす「冷たく、甘く、そしてシンプルに……それが答えでした」

ありす「その答えから導き出された最高の料理、最高傑作。その名も……」

ありす「『橘流フルーツそうめん冷やし中華』!!」









モバP「フルーツ!」

ちひろ「そうめん」

桃華「冷やし中華!?」

社長「つまり、そうめんなの? 冷やし中華なの?」

まゆ「ええと……どちらかと言えば冷やし中華寄りですかね?」

ありす「ちなみに作り方はこうなります」




橘流そうめん冷やし中華の作り方


1:乾麺を茹でる。シンプル!

2:茹であがったらお湯を切って、皿に移す。シンプル!

3:レモン汁を適量かけて混ぜ、ほんのりレモン味にする。シンプル!

4:フルーツミックスを綺麗に飾り付ける。ここはちょっと凝る!

5:フルーツ缶のシロップを全部かけた後、さくらんぼを乗せて完成。シンプル!


ありす「家にある材料でも作れる、とてもシンプルな料理です」

ありす「酸っぱさがもう少し欲しい時は、このレモン汁を継ぎ足ししながら味を変えてください」




モバP「なんということでしょう」

ありす「さぁ、Pさん! お願いします!」

ありす「このリベンジ橘流イタリアンの正直な評価を!」

モバP「もちろん食って感想言わなきゃならないのよね?」

ありす「当たり前です!」

モバP「マジかー」

モバP「いただきます……」




ありす「ど……どうでしょうか?」

モバP「ふーむ……」

モバP「麺だけだと単なる甘酸っぱいそうめんだけど、途中でミカンやパイナップルを口に入れるとそれらが無くなってデザートのようになる」

モバP「レモン汁はそうめんに若干付いている塩味をごまかすために入れたのか。よく考えられているな」

ありす「ほ……本当ですか!?」

モバP「結論としては」

モバP「まずくは無い」

ありす「やったぁ!」

モバP「けど別にうまくも無い」

ありす「やったぁ……」




モバP「いやいや、つまりは普通ってことだよ。既存のものじゃない創作料理にチャレンジして、失敗をしていないんだ」

モバP「ありすは確実にスキルアップしているよ」

ありす「本当に……?」

モバP「嘘偽り無く」




モバP「よく聞け、ありす。たぶんまゆから聞いたと思うが、料理は一回二階でレベルアップするものじゃない」

モバP「俺だって最初の頃は、無駄に高度な料理を作ろうとして台無しになったことが何回もある」

モバP「昔に比べれば今はたいぶマシだが、完璧ではないな」

ありす「でも、前に食べたPさんの料理はおいしかったですよ?」

モバ「そうか。でも個人的には、まだまだおいしくできるはずって思いもある」




モバP「料理ってな、アイドルにも通じる面があるんだ」

モバP「やる気の数だけどんどん前に行ける」

モバP「失敗と反省の数だけ成長できる」

モバP「今のありすがそうなんだと思うよ」

ありす「まだまだ料理が上手になるということですか?」

モバP「料理も、アイドル活動もな」

モバP「さあ晴れやかに行け! そうであらねば、いかなる面をぶら下げて、みんなから愛されるアイドルになる気か!」

ありす「Pさん……!」




ありす「やります! 料理もアイドルも、どちらも頑張って、もっともっと上に行きます!」

モバP「それが聞きたかった!」

ありす「あっ……そういえば、Pさんの料理のことだけ考えていて、私のお昼買ってくるの忘れました……」

モバP「なんだ、じゃあ一緒にそうめん中華食うか?」

ありす「でも、それはPさん用に作ったのであって」

モバP「自分の作った料理なんだから少しくらい良いじゃないの。ほれほれ」

ありす「……わかりました。いただきます」

モバP「どうよ?」

ありす「はい、あんまりおいしくないですね!」

モバP「そうか? まあまあじゃね?」




一方、そうめん中華を食うモバP達を見る人々の心境






後日


ちひろ「ありすちゃんは今も料理の練習を?」

モバP「改めて料理の魅力を知ったみたいで、時間があれば作っているみたいですよ」

モバP「それを母親に振る舞ったり」

モバP「あと、まゆにも時々教えてもらったりしているとか」

ちひろ「まゆちゃんとありすちゃんですか? なんだか意外なペアですね」

モバP「でも案外しっくりきますよ? どこか似ているというか……」

ちひろ「あっ、それわかります!」

モバP「でしょう?」




社長「何にせよ、橘君は様々な面で成長したのは嬉しい限りだ」

モバP「そうですね」

モバP「そうそう、今度社長やちひろさんにも何か作ってあげるって言ってましたよ」

社長「アレを?」

モバP「アレって何ですか。怒られますよ」

ちひろ「社長、そういうこと言っちゃダメですよ!」

社長「ま、まぁその時まで期待しておくよ」




桃華「Pちゃま」

モバP「どうした桃華」

桃華「次はありすさん同様、わたくしも手料理を作って差し上げたいと思いまして♪」

モバP「おぉ、本当か? 楽しみにしているぞ」

桃華「それで、先日の型にとらわれないありすさんの料理を見て考えたのですが」

桃華「イチゴの橘流イタリアンに対抗して、旬の桃を使った『桃華流モモフレンチ』というのをですね……」

モバP「うん、あのな、もうちょっとよく考えてみようか」




――fin――




【おまけ:もしもモバマスがスーパーヒーロータイムだったら】


まゆ「一週間後にPさんに褒めてもらうために、一緒にお料理の練習やお勉強してみない?」

ありす「ま、まゆさん!」

ありす
 


まゆ「うふふ……Pさんの笑顔が見たいのはあなただけじゃないの♪ 理由はそんなところかなぁ」

ありす「……!」

ありす



ありす



桃華「ちょっとお待ちになってくださいまし!」

桃華「それはわたくしも参加してよろしいのでしょうか?」

ありす「桃華さん……! わかりました。まゆさん、二人でお願いします!」

ありす



まゆ「はいはい♪」

まゆ



これがやりたかっただけ

 


 SS速報VIPに投稿したモバマスSS五作目。
 最後のやつがやりたいだけだろ、って思った人! そうだよ!(開き直り)
 まゆ「絶対許さねぇ!!」(CV:佐野岳)

 これがイチゴのシーズンなら、実際にありすの作った橘流イタリアンを再現できたんですが、書き始めた頃にはイチゴが終わってました。
 苦肉の策として、代わりに旬だったサクランボを使ったんです。ぶっちゃけあんまりおいしくなかった!

 あと、投稿時に本スレでも聞かれたんですが……
 素材自体は素麺使ってますが、『素麺=別皿のタレに付ける』『冷やし中華=タレをぶっかける』という自分の個人的見解により
 この料理は冷やし中華です。冷やし中華なんです。

 

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