モバP「日本一になるって言っただろ? お前昔を思い出せよ!」





モバP「日本一になるって言っただろ? お前昔を思い出せよ!」

モバP「一番になるって言っただろ!?」

茜「そうです! 日本一のアイドルになるために頑張っているんです!」

モバP「世界行きたくないのか!!」

茜「世界……! 行きたいです! ゆくゆくは、世界一のアイドルになりたいです!」

茜「でも、今の私がそんなアイドルになれるんでしょうか……」

モバP「どうしてそこでやめるんだ、そこで!!」

茜「!」




日野茜(17)






モバP「人生思うようにいかないことばかりだ!」

モバP「でも、そこで頑張れば、必ずチャンスが来る!」

茜「……そうですね! そう、ボンバーです! 元気とボンバーがあれば何でもできる!」

モバP「だからこそ、もっと!」

茜「はい!」

モバP「熱くなれよおおおおおおおおおおおお!!」

茜「ボンバーーーーーーーーーーーー!!」

幸子「うるさいですよ! ちょっと!」




輿水幸子(14)






モバP「世間はさぁ……冷てぇよなぁ……」

茜「あぁっ、幸子ちゃん! プロデューサーがショック受けちゃったじゃないですか!」

幸子「だって、うるさいですし」

モバP「わかるわかる」

モバP「ストレス溜まってんだろ?」

幸子「そりゃあ、近場で二人が絶叫していればストレスくらい溜まりますよ! 事務所の中でくらい静かにしてください!」




モバP「声を出すって気持ちいいよね?」

茜「大声で、こうドカーンって感じになると、スッキリするんですよね!!」

モバP「そう! 出しちゃえ出しちゃえ!」

幸子「嫌ですよ、ボクそういう体育会系じゃないので」

茜「声を出す以外に発散できるんですか?」

幸子「もちろんです!」




幸子「前に言いませんでしたっけ? ノートの清書が趣味だって」

モバP「シャーペンは何使ってるの?」

幸子「え? ちょっと待ってください、今ポケットの中に……これですけど」

モバP「あっ! uniの……クルトガだね?」

モバP「クルトガは、書く度に芯がクルッて回るから、芯がいつも尖った状態なの」

モバP「細かい文字が続くから、ノートもスッキリ!」

幸子「ふふっ、さすがPさんですね! ボクのプロデューサーなだけあってよくわかっているじゃないですか!」




幸子「隣にノートを置いて、清書用のノートにゆっくりと内容を写すと、不思議と心が落ち着くんですよ」

茜「へぇー……叫ぶのが『動』なら、幸子ちゃんのは『静』の発散法ですね!」

幸子「まぁ、そこはカワイイこのボクですからね!」

モバP「ライアーライアー!」

幸子「な、なんですか」

モバP「君にもあるよ。パッションあるよ!」

幸子「パッション?」

モバP「情熱だよ〜」




茜「もしかして……幸子ちゃんも『動』の発散法が向いていると!?」

幸子「えー……」

モバP「わかるだろ? この体からあふれる、熱い思いだよ!」

幸子「泣いたり叫んだりしてスッキリするっていうのはわかりますけど、毎度それをやるかって言われると……」

モバP「本気になれば、自分が変わる!」

幸子「ボクは今のままで充分です」




茜「今のまま!? ダメですよ幸子ちゃん!」

茜「たしかに、私達はCDデビューだってしています。けど! それじゃあダメなんです!」

茜「みんなに愛されるアイドルになるには、もっともっと頑張らないと!」

モバP「海見てみろよ!」

モバP「いつも変わってく、新しくなってんだよ!」

茜「高みを目指して、学び、変わりましょう!」

幸子「ボ、ボクはボクのペースで変わるので大丈夫です!」




茜「あ、海っていえば!」

モバP「ん!?」

茜「幸子ちゃん、泳ぎがあまりうまくないって聞きました!」

幸子「なっ! ど、どこでそれを……」

茜「プロデューサー!!」

幸子「いやいや、泳げないってわりと恥ずかしいんですから、あまり広めないでくださいよ」

モバP「くよくよすんなよ」

幸子「しょうがないですね。ボクはカワイイので、その噂を広めたPさんのことは特別に許してあげますから。ふふーん♪」




茜「変わりましょう!」

幸子「は?」

茜「一緒に特訓しましょう! 暑いですし、海に行って泳ぎの特訓をしましょう!」

モバP「そうだ!」

幸子「そんな急に泳げるようになりたいわけじゃないんですけど」

モバP「ぬるま湯なんかに浸かってんじゃねえよ!」

モバP「本気になれば、すべてが変わる!」

幸子「日本一のアイドルになるのに泳ぎが必要なんですかね?」




幸子「あ、わかりましたよ? Pさんはボク達の水着が見たいんですね?」

幸子「ふふーん♪ そうですよね、茜さんのナイスバディーに、ボクのセクシーさ。これは見たがっちゃいますよねー」

モバP「あはぁーん」

モバP「正直に言う……俺も水着が好きだ!」

茜「ふえっ!?」

幸子「そ、そんなにですか? ですよね、セクシーですもんね! ボクは罪深いなぁ!」

幸子(ここまでストレートに言ってくるとは思わなかった……ちょっと恥ずかしいかも……)




モバP「水泳……スイミングの良さって知っているか?」

モバP「水泳は、泳ぎながら自分の体をマッサージしてくる唯一のスポーツだよ」

茜「泳げるようになると、疲れますけど楽しいんですよね!」

モバP「わかるわかる」

モバP「スイミング……睡眠ぐぅ……って言うんだよ!」

幸子「そのギャグ言いたかっただけですよね?」




モバP「スイミングっていうのは意味が二つあるんだ」

モバP「泳ぐってことと泳ぐと疲れる……」

モバP「すると“睡眠ing”になるんだよ!!」

茜「本当だ! プロデューサーさんすごいです!」

幸子「どこがすごいのかわからないんですが……」

モバP「今日からみんなで、スイミング!!」




茜「幸子ちゃん! 私は今すっごい泳ぎたいです! やる気が満々です!」

モバP「俺もそうだぞ!」

幸子「はぁ……最近暑いですし、良いですよ別に」

幸子「その代わりに、カワイイこのボクが泳げるようになるまで、Pさんに付きっ切りで教えてもらわないといけませんね!」

モバP「大丈夫、どうにかなるって!」

モバP「Don't worry. Be happy.」




海水浴場


茜「海だーーーーーーーーーーーー!!!!」

モバP「静かだああああああああああああ!!!!」

幸子「うるさいんですよ!」

幸子「なんでまた人のいるところで叫ぶんですか! みんな見てますよ!」

モバP「焦らない焦らない」













茜「プロデューサー、これどうですかね? この水着!!」

モバP「おぉ〜」

モバP「すごいんだ、ポヨーンだ」

茜「も、もう! どこ見ているんですか! えへへ……♪」

幸子「ふ……ふふーん! たしかに茜さんには負けますけど、かわいさではボクの方が上ですからね! ねぇ、Pさん?」

モバP「成長していますか?」

幸子「どこ見て言っているんですかそれは!!」




モバP「ミズノ、クリエーション! 今変ってるんです。スポーツだけじゃないんですよ」

モバP「もうファッション界のリーダーになりつつあるミズノでございます」

モバP「すばらしいですね〜」

幸子「そうそう、ちゃんと見るべきところを見ているじゃないですか。まぁ、スクール水着ですけど」

茜「私はブランドとか気にしないで、とりあえず可愛ければ買っています!」

幸子「似合っていればそれで良いんですよ。茜さんはその水着似合ってますよ」

モバP「ゲキヤバでぇ〜、すっげーイイカンジでぇ〜」

茜「本当ですか? ありがとうございます!」




ミズノ製のスク水







幸子「ボク的には一番アピールした部分はここですね。胸のここ」

モバP「崖っぷち!」

幸子「そうじゃなくて!!」

茜「あっ、ゼッケンですね!」

幸子「はい! どうですかこれ! この『幸子』の文字!」

幸子「ボクの手書きですよ。カワイイだけじゃなくてステキな文字も書けます。ボクってどこまでも万能ですよね〜」

モバP「馬耳東風っていうのはね、人の言うことに全く耳を貸さず聞き流しちゃうことだよ」

幸子「いや聞いてくださいよ!」




茜「それでは、軽く準備運動をして海に入りましょう!」

幸子「準備運動って何なんでしょうね。そんなに重要なんですかこれ」

モバP「ルール守ってるか? 注意守ってるか?」

モバP「自分に返ってきちゃうのよ結局は!」

茜「そうですよ! 体をやわらかくしておかないと、間違いなくバタ足した時に足がつりますよ!!」

幸子「わかりましたよ。二人ともどうしてそこまで無駄に熱いんですか……」




茜「うーーーーーーーーーーーー! 我慢できません! プロデューサー、幸子ちゃん、ちょっと10kmほど泳いできます!!」

幸子「はい!? 10km!?」

茜「10kmくらい余裕です!」

モバP「何十kmも遠いところ歩けって言ってるわけじゃない!」

幸子「なるほど……いやいやいやいや!」

茜「パパっと泳いで来ますから、あとお願いします! ボンバーーーーーーーーーーーー!!」

幸子「行っちゃいましたね……」




幸子「ふー、茜さんが遠泳に行ってしまったので、ボクとPさんの二人だけになってしまいました」

幸子「カワイイボクとマンツーマンで泳げるなんて、本当にPさんは幸せ者ですね!」

幸子「でもボクの可愛さに免じて、少しくらいはやさしい練習内容にしても構わないんですよ!」

モバP「厳しくします」

幸子「えっ」

モバP「俺は本気だよ」




幸子「で、まず最初にバタ足の練習をすれば良いんですね?」

モバP「まずはウォーミングアーーーーップってことでしょ!」

幸子「バタ足くらい余裕ですね!」

モバP「不安でいっぱいなんじゃねえか?」

幸子「な、何を言っているんですか。このボクですよ? 当然、何でもできますよ!」

モバP「できるよできるよ」

幸子「ふふーん! ボクは輿水幸子ですからね、見ていてください!」




幸子「はぁ……はぁ……」

幸子「バタ足練習も……やり続けるとなかなか……疲れて……」

幸子「Pさん休憩しましょう! ね!」

モバP「気持ちの問題です気持ちの!」

幸子「実際に疲れているんです!」

モバP「積極的にポジティブにがんばれがんばれ!」

幸子「せ……精神論で泳ぎがうまくなるわけが……」




幸子(はっ! よく考えたら、バタ足に夢中で気付かなかったけど、Pさんの手をしっかり握っている!)

幸子(ど、どうしよう。意識したら急に恥ずかしくなってきた!)

幸子(でも……)

幸子(Pさんの手……大きくて温かいな……)

モバP「ひとつのところに集中でしょ!」

幸子「へあっ!? ふ、ふふーん! ボクは一生懸命に取り組んでいるつもりですよ!」

モバP「挑戦! チャレンジ! いいねぇ!!」

幸子「あっ」





幸子「ぜぇ……はぁ……う、ウォーミングアップで、ここまでやりますか普通……」

モバP「いやぁ、申し訳ない」

幸子「初心者なんですから、もう少しペース配分考えてください!」

モバP「何の意味も無いよね〜」

幸子「こんなので泳ぎがうまくなるんでしょうか……」

モバP「すべての汗っていうのは、勝利に通じて行くんだぜ!」

幸子「泳げれば良いんですよ。何に勝つんですか」

モバP「考えているだけじゃ何も変わらないんだよ!?」

幸子「わかりましたから……もうちょっと休ませてください……」




茜「ふいーーーーーーーーーーーー! スッキリしました!」

幸子「あぁ、お疲れ様です……」

茜「途中から何kmくらい泳いだのかわからなくなっちゃったので、代わりにさっき砂浜を走ってきました!」

幸子「どれだけ体力あるんですか!?」

モバP「汗かくっていいよな!」

茜「はい! 海水浴は最高ですね!」

幸子「こんなに全力で海を楽しんでいる人、ボク初めて見ました」




茜「幸子ちゃんのほうはどうでしたか!?」

幸子「Pさんが本気出し過ぎてヘトヘトです」

茜「もう、プロデューサー! 幸子ちゃんは初心者なんですからゆっくり教えてあげないと!」

モバP「本気! 本気本気本気本気本気本気本気本気本気本気……基本!!」

モバP「ほら、本気が生きる基本なんだよ!」

モバP「僕はスーパーヴァームで、本気で運動する人を本気で応援していきます!」

茜「気持ちはわかりますけど、今回は幸子ちゃんのペースに合わせないと!」




幸子「あれだけやってウォーミングアップですから、本番がどうなることか……」

茜「でも、プロデューサーが一生懸命教えてくれたなら、間違いなく上達します!」

モバP「みんなから、うまくなったね〜って言われますよ」

幸子「バタ足が?」

モバP「はっきり言いましょう! テニスだってそうですよ! どんな色んなグリップ世界中にいるんです。でも入ればオッケーなわけ!」

モバP「でも、基本だけは大切にしましょう!」

モバP「僕は、正しい基本の中に個性が生まれてくると思っています」

茜「そうですね! スポーツにおいて基本は何よりも大事ですよね!」




茜「それにしても、全力ボンバーで泳いだからお腹がすいて……あっ!」

モバP「うわぁ、良い香りがしてきた〜……」

幸子「あそこの海の家からみたいですね。ニオイを嗅いだら、なんかボクもお腹が……」

茜「時間もそろそろお昼ですねプロデューサー!」

モバP「さあ行こう!」

茜「はい!」

幸子「ふふん! ボクのお腹が鳴る前に察してくれるとは……あ、ちょっと二人とも! 走って行くほどお腹減ってるんですか!?」




幸子「何にしましょうか」

茜「私は……」

モバP「俺はメロンパン!」

幸子「海の家にそんなの無いですよ!」

茜「じゃあ私はカレーパン!」

モバP「俺もカレーパンにしよ!」

幸子「海の家ですよ!?」

モバP「一人だけあんぱんだって良いじゃねえかよ!」

幸子「あんぱんもここには無いんです!」




モバP「うわぁ、すごい!」

モバP「まっすぐに……伸びた麺……!」

幸子「縮れてますけど」

茜「焼きそばですからね!」

モバP「食わせていただくぜ!」




茜「プロデューサーが海鮮焼きそば! 私がスイカとおにぎり!」

幸子「そしてボクがカレーです!!」

モバP「果物で一番好きなのはスイカ!」

茜「あ、プロデューサーも一口食べますか?」

モバP「かぶりついても大丈夫なの?」

幸子「分けてもらうなら少しくらい遠慮しないと、大人げないですよ」

幸子「あれ? そういえばスイカって果物? 野菜だったような……」

茜「どっちでも大丈夫です! おいしいですから!」




茜「幸子ちゃんのカレーもおいしそうですね!!」

幸子「レジャーな場で食べるカレーは本当においしいですからね!」

幸子「カレーを食べるボク……今最高に輝いていますね!」

モバP「このホタテ、一つに対して男性一日に必要なタウリンすべて入ってるんだよ!」

幸子「Pさんはそんなに海鮮焼きそば好きなんですか……」

茜「具だくさんですもんね!」

モバP「いっぱい入ってます!!」




幸子「茜さんはそれだけで大丈夫なんですか? 運動量から考えると、ちょっと足りないような……」

茜「大丈夫! お米の力で元気いっぱいになりますから!」

茜「それに、ほら……」

幸子「?」

茜「プロデューサーの前で、ガツガツと食べちゃうのは、その……ちょっとはしたないかなぁって」

モバP「何言ってんですかぁ!?」

茜「!」

幸子「!?」




モバP「強い心を持つ。そのためには心の根……しっかりとした根っこを作り上げることだ!」

モバP「もっと堂々としろよお前!」

モバP「自分らしさを感じられるよ?」

モバP「だったら!」

モバP「お米食べろ!!」

茜「プロデューサー……! はい! すいません、おにぎりあと五つ追加します!」

幸子(どういう励ましなんだろう今の……)




モバP「いやぁ〜昼間っからビール飲みたいなぁ〜」

茜「あれ、プロデューサーいつの間にお酒追加していたんですか!?」

幸子「泳ぐのにお酒飲むのはマズイんじゃ……」

モバP「……と思っているあなた」

モバP「カロリーゼロの、ノンアルコール! ノンアルコールだから、運転する時でも、スポーツのあとでも楽しめる!」




モバP「たくさん運動した後は、たくさん食べたいよね! そして、飲みたいよね! 大丈夫!」

モバP「カロリーゼロのノンアルコールビール、アサヒダブルゼロ! お昼休みにだって大丈夫!」

茜「ところで、ノンアルコールビールって私たちが飲んでも大丈夫なんでしょうか?」

幸子「仮に大丈夫でも、未成年アイドルが海でビールはちょっと印象的にダメだと思います」

茜「ですね!!」

モバP「はぁ〜〜〜〜〜〜」

モバP「のどごし! パラダイス!」







茜「栄養も水分も取って、100%全力全開です!!」

茜「みなぎってきました! 幸子ちゃん、午前にプロデューサーからレッスン受けたから、午後からは私とやりましょう!」

幸子「あ、茜さんとですか……」

幸子(こ、これはヤバイ……茜さんの熱血水泳指導を受けたら、体が持たない!)

幸子「ボ、ボクは多少本気でもPさんのレッスンのほうが」

モバP「はい、お願いします」

幸子「んなーーーー!!!」




幸子「ボクと付きっ切りでやってくれるって言ったじゃないですかー!」

モバP「これから香川行って、うどん行かなきゃいけないのうどん」

幸子「今お昼ごはん食べたでしょう! 何でうどんなんですか!」

モバP「エネルギーだオラ!」

茜「さぁ! 幸子ちゃん行きましょう! ボンバーーーーーー!!!」

幸子「あああぁぁぁぁ〜〜……」

モバP「フレーフレー、あ・な・た!」




茜「簡単な泳ぎの基本はプロデューサーから教わりましたね!」

幸子「まぁ、一応は」

茜「わかりました! では、クロールの練習をしましょう!」

幸子「クロールというのはこう……腕の力で、グッ! って感じに水をかいて、バッ! という具合に息継ぎをして、足をダダダッ! ってするんです!!」

幸子「つ、つまりどういうことですか!?」

茜「あー、えっとー、実際にやってみましょう! 体を押さえてるので、グッ! と バッ! の練習しましょう!!」




数時間後





モバP「良い夕焼けだよね〜」

茜「遅くなりました!」

幸子「ぜぇ……はぁ……」

モバP「みんな元気ですかー!!」

茜「元気ですよー!!」

幸子「今それどころじゃ……ないです……」




モバP「ぼーっとしてんじゃないの今」

幸子「茜さんのトレーニングが、あまりにもボンバーだったので……」

モバP「焼酎飲めば、疲れが止まる!」

幸子「未成年ですよ!」

モバP「カロリーゼロのノンアルコール! アサヒダブルゼロがあるじゃないか!」

茜「いえ、ここは養命酒を飲みましょう!」

幸子「とりあえず休ませてください……」







茜「プロデューサー! プロデューサー、聞いてください!」

茜「ここ数時間で、幸子ちゃんはぐぐっと泳げるようになったんですよ!」

茜「クロールとかもう完璧です! 次は平泳ぎにチャレンジしても良いと思います!」

モバP「おめでとう! おめでとう!!」

幸子「はぁはぁ……ありがとう……ございます……」

茜「幸子ちゃんは飲み込みが早いです! さすがです!」

幸子「ボクはカワイイですからね! 当然です!」




茜「これで幸子ちゃんも日本一、いや世界一のアイドルになれます!」

幸子「そうですね。もうなんか泳いで頭真っ白にしたら、日本一や世界一になれるような気がしてきました」

幸子「でもカワイイボクには、それじゃあ狭すぎますね。宇宙に可愛さを轟かせるくらいが、まあ妥当でしょう! ふふん!」

茜「宇宙一……!? なんてスケールの大きな……!」

茜「宇宙に轟くアイドル、なれるんでしょうか……」

モバP「できないこと、無理だって諦めているんじゃないですか」

茜「プロデューサー……」

モバP「ダメだダメだ! 諦めちゃダメだ!」




モバP「ダイヤって輝いてるよね」

モバP「何故ならば、ダイヤは自分の力……自然の力で思いっきり表現しているからです」

モバP「努力も一緒だと思う」

モバP「努力は誰のためにやっているんですか?」

茜「努力は……ファンの皆さんのためにですかね!」

幸子「そうですね。応援してくれる人達のためにやっているようなものですね!」

モバP「違う!!」

茜「!」

幸子「!?」




モバP「自分のため! 誰のためでもない!!」

モバP「自分の努力になれば、君の努力はダイヤになる!!」

茜「自分のための努力……!」

モバP「輝いてますか? 輝きたいと思ってますか?」

幸子「ボクは何もしてなくでもバンバン輝いてますよ! ふふーん!」

茜「私も、輝いている……とは思いますけど!」

モバP「だったら自分の考え、しっかりした基本っていうものを持ってごらん」

モバP「自分の強さに、気付くことが出来るよ!」

モバP「君はダイヤの原石だ!」




茜「プロデューサー……!」

幸子(あれ、Pさんがいつもより格好よく見える……)

モバP「全てポジティブに行動してごらん! ポジティブ! 積極的な言葉を出してってごらん!」

モバP「そう! そうすれば、どんなものに対しても立ち向かっていける!」

モバP「元気になれ! 明るくなれ! いつも、笑顔でいよう!!」




茜「もう、何か、燃えてきました!!」

茜「みんなと一緒なら、プロデューサーと一緒なら、今なら何でもできる気がします!!」

幸子「ふふん! Pさんがどうしてもって言うのなら、ボクも頑張るしかありませんね!」

幸子「世界にカワイイボクの存在をアピールしてみせますよ! もちろんPさんが、そばにいてくれたらの話ですが」

モバP「ずっとやってみろ! 必ず目標を達成できる!」

モバP「俺は、何があっても応援するよ!」




茜「プロデューサー最高です! 今、モーレツに青春感じてます!」

茜「そうだ! 日も傾いていますし、このまま夕日に向かって走りましょう!」

幸子「えっ、どうしてそうなるんですか」

モバP「俺について来い!」

モバP「元気に、行こおおおおおおおお!!」

茜「ボンバーーーーーーーーーー!!」

幸子「いや、ねぇ、話について行けないんですけど!?」

モバP「また明日!」

幸子「また明日って何ですか! 現地解散する気ですか! Pさんが途中まで送ってくれないと帰れないんですよ! ちょ、ちょっと二人とも!!」




――fin――

 


 SS速報VIPに投稿したモバマスSS六作目。
 いつものシリーズがネタ切れ気味になっちゃったので、穴埋めで考えました。
 ありす&ちゃまシリーズとは別の事務所という設定です、一応。
 名前はモバPだけど、あっちのモバPとこっちのモバPはちゃうんですよ!

 こんな出オチ全開のネタですが、そんな長くないのに2〜3週間くらいの時間を使いました。
 何でかというと、モバPのセリフを『全部松岡修造が実際に行った言葉だけにする』というセルフ縛りをしたためで
 楽しかったのですが動画や公式サイトを見まくって、セリフ回しで悩みつつ進めていたからですね。

 まぁ、海に行くくだりが出来てからすんなり進みましたけど。
 やっぱり松岡修造の応援力がすごい! 熱い!

 

Copyright(C)2009- トロワ All rights reserved.

inserted by FC2 system